周期性四肢運動障害とは?寝た気がしない原因は周期性四肢運動障害のせいかもしれません
周期性四肢運動障害は眠っているときに手足の筋肉が収縮する病気です。筋肉が収縮すると覚醒反応が起こり、眠りの質が悪くなります。そのため、「夜の睡眠は十分なはずなのに日中とても眠たい。」という症状に悩まされます。周期性四肢運動障害による筋肉の収縮はほとんどの場合、本人が自覚することはありません。
周期性四肢運動障害の症状は?
周期性四肢運動障害になると、眠っているときに腕や足の筋肉がぴくぴくと収縮します。居眠りをしているときに、足がぴくっと動いて驚いて目が覚めたことはありませんか?そのような筋肉の収縮が夜中に頻繁に起こっているのです。
周期性四肢運動障害でよく動く筋肉は足、特に股関節を曲げる筋肉や、足の親指を曲げたり伸ばしたりする筋肉です。腕では、ひじを曲げる筋肉がよく動きます。
睡眠中に筋肉の収縮が起こって足や腕がぴくぴく動いていても、目が覚めることはありません。しかし、意識は確実に覚醒に向かい、眠りが深くなって行くのを妨げてしまいます。充分な深さのノンレム睡眠を得られないと、脳はしっかりと休むことができません。脳に疲労がたまり、日中も眠たくなってしまうのです。
周期性四肢運動障害の患者さんは、加齢とともに割合が多くなります。また、妊婦さんの約二割が周期性四肢運動障害にかかっているといわれています。また、高い頻度でむずむず脚症候群を合併します。
周期性四肢運動障害の原因は?
周期性四肢運動障害の原因は今のところよく分かっていません。しかし、下肢静止不能症候群やナルコレプシー、レム睡眠運動障害の人に合併していたり、家族に同様の病気がある人が多いという報告があります。
他にも、以下のような方が周期性四肢運動障害を引き起こすリスクが高いということが分かっています。
- ジアゼパム・ベンゾジアゼピン系の薬剤を飲んでいて、服用をやめた人
- カフェインなどの刺激物質をよく口にする人
- うつ病治療薬を服用している人
- 鉄欠乏症の人
- 貧血がある人
- 妊娠中の人
- 腎臓や肝臓の病気を持っている人
周期性四肢運動障害の診断は?
周期性四肢運動障害は、本人に自覚のない病気です。ただ、日中の眠気が強く、日常生活に支障をきたすことがあります。高齢者になるほど多くなり、病院で不眠について相談したところ、睡眠薬を処方されることがあります。
しかし、これでは根本的な治療にはなりません。周期性四肢運動障害の診断には、睡眠ポリグラフィという機械を使って睡眠中の筋肉の動きを記録する必要があります。20~40秒程度の周期で0.5~5秒間の筋肉の収縮が、1時間に5回以上起こるかどうかで診断を下します。
周期性四肢運動障害の治療は?
周期性四肢運動障害の治療には、通常不眠症で使われる睡眠薬ではなく、パーキンソン病治療薬であるL-DOPAや筋弛緩薬のバクロフェン、抗てんかん薬のクロナゼパムを使います。
また、カフェインの服用を控えたり、ビタミンやミネラルのサプリメントも有効や手段だといわれています。
>>睡眠障害に効果のある鉄分サプリメントはこちらの商品がおすすめです。
スポンサードリンク