記憶力を高め、学習効果をあげる睡眠方法
記憶の種類
記憶は、いくつか種類に分類することができます。分け方にもいくつか種類がありますが、記憶を保持する時間では3つの種類に分類することができます。
- 感覚記憶:視覚や聴覚など感覚器から入力された情報を瞬間的に保持する記憶。
- 短時記憶:数十秒単位で保持される記憶。一度に保持できる用量にも限界がある。
- 長期記憶:短期記憶の一部が数分から一生の期間保持されるものを長期記憶という。用量には制限がない。短期記憶が長期記憶として定着する過程を「記憶の固定化」という。
つまり、眼で見た記憶は一瞬感覚記憶として情報化され、その中から注意が向けられたもの、重要だと判断されたものが短期記憶として残ります。短期記憶のほとんどは数秒から数十秒で消えていきますが、重要だと判断されたものだけが「記憶の固定化」という過程を経て長期記憶として蓄積されるのです。
記憶と睡眠関係
テストの前日や受験前に睡眠時間を削って勉強をした経験がありますか?一昔前は、勉強家ほど睡眠時間が短いものだといわれていました。ところが、研究の結果、睡眠をとったほうが学習効果が高くなるということが分かったのです。
午後10時15分~11時までの間に24個の単語を覚え、午前2時にどれくらい記憶しているかを調べた実験があります。Aグループは午前2時のテストの前に仮眠をとり、Bのグループは仮眠をとらず起きていました。
テストの結果、Aをとったグループの方が32.4%も成績が良かったのです。
同じ実験を勉強をする時間を変えて行いました。午後11時~午前2時までの間に同じく24個の単語を覚え、3時間後に記憶しているかテストを行いました。Aグループは3時間仮眠をとり、Bグループは仮眠をとりませんでした。
この実験では、AグループとBグループの間に差はありませんでした。
どうやら、記憶力を高めるのに関係しているのは、睡眠の前半に訪れる睡眠のようです。
記憶力を高める睡眠方法とは?
記憶力を高め、学習効果を上げるためには、どのように睡眠を利用したらよいのでしょう?
もっとも記憶を定着させる睡眠のタイミングは、学習した直後です。人は起きている限り感覚器官に様々な情報がひっきりなしに送られてきます。脳はその情報処理を絶えず行っているのです。
学習によってせっかく固定化された記憶が、他の情報によって上書きされないうちに睡眠で記憶を定着させたほうがよいのです。テスト前や受験勉強は、夕食や入浴後に行い、勉強が終わったらすぐに布団に入るようにすると、成績が上がるかもしれません。
香りには記憶力を高める効果があるそうです。良質な睡眠をもたらし、記憶力を高めてくれる睡眠と香りに関する記事はこちらです。
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