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睡眠をとらないとどうなるのか

睡眠をとらないとどうなるのか、実験をした人がいます。

最長記録は、11日間です。

11日眠らないと、人はどうなってしまうのでしょうか。

 

睡眠をとらないとどうなるのか

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睡眠をとらない実験をした人たち

 

今までで最も眠らなかった記録は、264時間です。

この記録を打ち出したのは、ランディ・ガードナーという人です。記録を出したのは1964年、この時ランディは17歳の高校生でした。

この挑戦は、スタンフォード大学の著名な睡眠学者ウィリアム・デメント博士によって詳細に記録されていました。

 

それ以降も、この記録を破ったという人はたくさんいますが、睡眠を全くとらなかったという実証は、実はとても難しいのです。

 

長時間睡眠をとらなかった人で、とくに有名なのは、ピーター・トリップというDJです。

 

彼は、小児麻痺救済の募金を集めるために、200時間一睡もしないでラジオの生放送を行ったのです。

 

睡眠をとらないとどうなったのか

 

ランディは、断眠して2日後からとても怒りっぽくなりました。

体調不良や、記憶障害も起こり始めました。集中力がなくなり、テレビを見ることが困難になりました。

 

断眠4日目、ひどい疲労感を訴えるとともに、妄想が現れ始めました。

 

断眠7日目には体温を維持する機能が障害され、体が震えだしました。そして、言語障害も起こりました。

 

ピーターは、3日目になると幻覚や妄想状態になり、次第に話す内容が不可解になって行き、時間の経過とともにひどくなって行きました。それはまるで、ひどい精神疾患にかかっている人が、幻覚や妄想にとらわれて、支離滅裂な話をしているようでした。

 

このように、2~3日間完全に眠らない状態になると、身体や精神機能に重篤な障害が起こるのです。

 

断眠からの回復

ランディの断眠は、11日間続きました。

この記録を打ち立てた後、彼は15時間連続で眠りました。

目が覚めると、今度は23時間起き続けました。

そしてまた、10時間半眠り続けました。

 

幻覚妄想状態になり、体温の調節機能を失い、言語障害を患ったランディは、1週間後には完全にもとの睡眠リズムを取り戻し、身体も精神機能も元の健康な状態に戻りました。

 

睡眠を奪われると、人の体や精神機能には重篤な障害が起こりますが、再び睡眠がとれる状態になると、身体も精神機能も、もとの状態を回復することができるのです。

 

脳を救うマイクロスリープ

ランディの断眠の記録は、11日間でした。

11日間の断眠で、脳が障害されず、重篤な障害が残らなかったのには理由があります。

 

あなたも、睡眠不足になったり、とても疲れていたり、退屈な授業中に、一瞬かくんと眠りに落ちたという経験をしたことがあるのではないでしょうか。

 

この、ほんの一瞬の眠りを、マイクロスリープと言います。

マイクロスリープはこのほんの一瞬の眠りによって、脳の疲労を回復しているのです。

 

ランディも、ピーターも、断眠中にいくどかこのマイクロスリープを経験しているはずです。マイクロスリープによって、長期間の断眠をおこなっても、脳の機能はかろうじて保たれ、回復不可能なダメージを受けるのを防いでいたのだと考えられます。

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