睡眠不足を経験したことがないという人は、いないのではないでしょうか。
小さな子供なら別ですが、思春期以降の人間は、きっといろいろな理由で睡眠不足を体験したことがあると思われます。
睡眠不足は、なぜ起こるのでしょう?
睡眠不足とは?
睡眠不足の種類
- 睡眠時間が短い:睡眠不足の中で、最も多いのが、睡眠の時間が少ないことで起こる睡眠不足です。
- 眠りが浅い:いつもと同じ時間寝ていても、睡眠の質が悪いと、寝不足になってしまいます。睡眠の質は、レム睡眠とノンレム睡眠の長さと深さで決まります。
睡眠時間が原因の睡眠不足
睡眠時間が少ないためにおこる睡眠不足には、一過性のものと、もしかしたら病的な原因が隠れているかもしれないものとがあります。
夜更かしが原因の睡眠不足
遅くまで勉強していた、趣味に没頭していたなど、自分の都合で夜更かしをして睡眠不足になるのは、一過性の睡眠不足です。
翌日は辛い思いをしますが、寝不足の状態を続けなければ睡眠不足は解消されます。
ただし、夜更かしが習慣化されると、身体に悪影響を及ぼしたり、睡眠障害の原因になったりと、一過性の睡眠不足ではすまない状態になる可能性もあります。
睡眠不足は仕事の効率を下げ、記憶力や注意力、集中力を低下させます。
夜更かしを習慣化しないよう、注意しましょう。
早起きが原因の睡眠不足
仕事、ゴルフ、釣りなどの理由でいつもよりも早く起きたことが原因で、睡眠不足になることもあります。早く起きる分、早く就寝したとしても、寝つきが悪かったり、眠りが浅かったりし、十分な睡眠をとれていないことも多いことでしょう。
人間には、それぞれの生活リズムに合った体内時計があり、一日単位で修正することは難しいのです。
サマータイムを実行しようとして、就寝時間と起床時間を1時間前倒しにしようと試みたとします。
早い時間に強制的に起きることができても、早い時間に眠りにつくことを習慣にする方が難しいかもしれません。
生活時間を1時間ずらそうとすると、個人差はありますが、体内時計が修正されるのに1週間から10日ほどはかかります。
寝つけなかったことによる睡眠不足・早朝に目覚めてしまったことによる睡眠不足
寝つきが悪くて睡眠不足になる事があります。眠る前におしゃべりで盛り上がったり、喧嘩をして興奮したりすると、眠りにつきにくくなります。これもまた一過性の睡眠不足なので心配はいりません。
慢性的なストレスが原因で、寝つきが悪くなっているときは、他の病気を引き起こす心配があります。ストレスは交感神経を働かせ、眠りを誘う働きのある副交感神経が働きにくくなります。ストレスによって交感神経が優位に働いている状態が続くと、自律神経の乱れが原因の不調をおこしやすくなります。
早朝に目が覚める原因の多くは、不安感です。早朝に目覚め、胸が締め付けられるような感覚がある時は、知らず知らずのうちに強い不安感を感じている現れです。もしかしたら、うつ病などの精神的な不調のサインかもしれません。
睡眠の質が原因の睡眠不足
睡眠は、レム睡眠とノンレム睡眠が90分ごとに繰り返し現れます。眠りに落ちて最初の睡眠の波を第1波、次の波を第2波と呼びます。第1波と第2波のノンレム睡眠の深さが眠りの質を決めるといっても過言ではありません。
ノンレム睡眠の質が悪いのには、いくつかの原因があります。
眠る前にゲームやパソコン、スマートフォンなどで強い光を見ていると、眠りが浅くなることが分かっています。
また、寝る前のアルコールは、眠りを浅くする原因になります。
夜間の頻尿など、睡眠の途中で目覚めることも、眠りの質が悪くなる原因になります。
強いストレスは、交感神経を強く働かせ、睡眠の質を悪くします。また、強いストレスはレム睡眠の時間を伸ばし、ノンレム睡眠の時間を少なくします。
レム睡眠は人間にとって、大切な眠りではありますが、睡眠全体の割合が必要以上に多くなると、睡眠不足の原因になります。
睡眠の質を落とす物理的な原因を取り除いても、眠りが浅い、夜中に目が覚める、ということが頻繁に起こるのであれば、単なる睡眠不足ではなく、うう病などの精神的な不調のサインかもしれません。
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