夜中に目が覚める・・・。中途覚醒の原因はなに?
寝つきは良いのに夜中に目が覚めてしまう。こういった症状に悩まされていませんか?夜中に目が覚めることを「中途覚醒」といいます。中途覚醒の原因にはストレスや自律神経の働きが関係しています。
中途覚醒が起こる時間帯
睡眠は、深い眠りであるノンレム睡眠と、浅い眠りで夢を見ているレム睡眠を大体90分周期で繰り返しています。眠りにつくとまずまっすぐにノンレム睡眠に向かっていきます。その90分後には眠りが浅くなりレム睡眠の時間を迎えます。最初に訪れるレム睡眠は短時間で、すぐにノンレム睡眠に移行します。
眠りのサイクルを繰り返すたびに、ノンレム睡眠の深さは浅くなり、レム睡眠の時間が増えます。中途覚醒が起こるのは、2度目や3度目のレム睡眠の時が多いのです。
眠りについてから、3時間後、4時間半後がもっとも中途覚醒をおこしやすい時間です。
ストレスによる中途覚醒
中途覚醒の原因がストレスであると、目が覚めた後しばらく寝つくことができなくなります。中途覚醒の中でも、最も深刻な状態です。
原因は、ストレスによって交感神経が興奮していることにあります。ふつう、睡眠中は交感神経は休んでいて、副交感神経が働いています。しかし、ストレスは交感神経を刺激してしまい、本来休んでいるはずの睡眠中にも働いてしまうのです。
また、ストレスを感じているときは、レム睡眠の時間にストレスに関することの夢を見ていることが多いのです。これは、ストレスから心を守るために脳が情報処理を行っているためなのですが、「悪い夢を見て目が覚める」という原因にもなってしまいます。
ストレスで目が覚めた時は交感神経が働いているので再入眠しにくくなっています。その上、目が覚めた時に嫌なことを考えてしまうと、どんどん目がさえて眠れなくなってしまうのです。
飲酒による中途覚醒
飲酒も夜間に交感神経を働かせてしまいます。アルコールを分解するときにできるアセドアルデヒドが交感神経を刺激するためです。交感神経の働きによって眠りが浅くなっているうえ、尿意などの刺激によって目が覚めてしまうことが多いでしょう。
アルコールは寝つきをよくしますが、眠りの質を下げてかえって睡眠不足にしてしまいます。睡眠薬代わりに寝酒をするのはあまりお勧めではありません。
年齢による中途覚醒
40代を過ぎると、深い眠りであるノンレム睡眠の深さが浅くなり、中途覚醒しやすくなります。眠りの質が中高年になるとなぜ悪くなるのか、その原因はまだはっきりとは解明されていません。ただ、加齢によって睡眠をコントロールするホルモンであるメラトニンの分泌量が減ってしまうことは分かっています。
日中の活動量を増やしてできるだけ深い眠りにつくように心がけるとよいでしょう。また、睡眠時間をちょっと短くして見るのも一つの方法です。
泌尿器の病気による中途覚醒
夜間に頻繁にトイレに行くことが中途覚醒の原因になることがあります。とくに高齢になるほど多い症状です。夜間トイレの回数が多い人は、一度泌尿器科で相談してみることをおすすめします。泌尿器を治療したことによって、質の良い眠りが戻ってくるかもしれません。
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