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ナルコレプシーの原因|4つの症状の原因は脳の中にある!

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ナルコレプシーの原因|4つの症状の原因は脳の中にある!

ナルコレプシーの原因は全てが解明されたわけではありません。しかし、どうやら日中の覚醒状態を安定させるオレキシンという成分が関係しているようです。

 

遺伝的要因

ナルコレプシーが遺伝するかどうかはまだ研究段階です。臨床的にはナルコレプシーの患者さんの家族に同じようにナルコレプシーの患者さんがいるということは非常にまれなようです。

 

ただ、ナルコレプシーの患者さんは白血球の遺伝子に特徴があることが分かっています。「DQB1*0602」「DQA1*0102」「DRB1*1501」「DRB5*0101」という遺伝子が、ナルコレプシーの患者さんでは100%陽性になります。

 

ただし、この白血球の遺伝子型とナルコレプシーの症状との関係性は今のところないと考えられています。白血球の遺伝子型は、ナルコレプシーの診断に利用されています。

 

オレキシンの欠乏

ナルコレプシーの患者さんは、オレキシンという神経ペプチドをつくる細胞が欠落していることが分かっています。オレキシンは「日中起きている状態」を維持する為に重要な役割を果たしています。

 

人間は通常1日1回6時間~8時間程度の睡眠をとるという睡眠パターンを持っています。しかし、ナルコレプシーの患者さんはオレキシンの欠乏により長時間起きていることができません。ナルコレプシーの患者さんは日中断片的に眠りますが夜間は頻繁に目を覚ましてしまいます。

 

オレキシンは、睡眠の他食欲中枢にも関係があります。ナルコレプシーの患者さんは、同時に大変よく食べる人が多いのですが、これもオレキシンの欠乏による症状です。

 

金縛りを伴った悪夢の原因

ナルコレプシーの睡眠には特徴があります。通常人は眠りにつくと60分程度のノンレム睡眠を経てレム睡眠へと移行します。しかし、ナルコレプシーの患者さんは眠るとすぎにレム睡眠に入ります。

 

睡眠に入ると、日中脳を覚醒させるのに働いていたノルアドレナリンやセロトニンの影響から少しずつ脱していきます。しかし、入眠してすぐはまだ覚醒物質の影響が色濃く残っています。この状態ではまだ、前頭前野が活動しています。

 

レム睡眠は夢を見ている睡眠です。ナルコレプシーの患者さんが鮮明な夢を見るのは、前頭前野がまだ活動している状態で夢を見るからです。しかし、身体は眠りについているので、動かすことができません。

 

ナルコレプシーの患者さんを悩ませる鮮明な悪夢を伴った金縛りはナルコレプシー特有のレム睡眠ノン・レム睡眠のパターンによるものなのです。

 

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