睡眠の質をよくするためには、環境を整えることが大切です。
明るさも、良い睡眠環境を構成する重要な要素です。
睡眠の質をよくする明かり
眠りを誘うホルモン「メラトニン」の働き
メラトニンは、脳の松果体というところから分泌されているホルモンです。
メラトニンは、生活のリズムに合わせて睡眠をコントロールする働きがあります。
人間の体内時計は、25時間にセットされています。
それなのに、毎日同じ時間に眠たくなり、同じ時間に目が覚めるのはなぜでしょう?
こたえは、メラトニンが握っています。
朝、目覚めた時に太陽の光を浴びると、体内時計の針がリセットされ、メラトニンの分泌がストップします。
分泌を止めたメラトニンは、14~16時間後に、再び分泌され始めます。
朝の6時に目覚めたとすると、夜の8時ごろから10時ごろですね。
メラトニンが分泌されると、体温が下がり、脈拍がゆっくりになり、血圧が低下していき、身体が眠りの準備をします。
メラトニンの分泌を妨げる明り
メラトニンの分泌は、光の強さにとても深い関係があります。
朝日を浴びて体内時計がリセットされ、メラトニンの分泌が止まるのは、正常な働きです。でも、メラトニンが分泌されなければならない時間に強い光を浴びるてしまうと、メラトニンの分泌は止まってしまうのです。
メラトニンの分泌が止まる光の強さは、500ルクスと言われています。通常のリビングの明かりは、150ルクスから500ルクスで設定されています。
光の質とも関係があって、ブルーライトといわれる光に強い影響を受けます。
ブルーライトという光は、波長が短い青色光のことです。パソコンや、スマートフォンなどのLED照明に使われていて、人間の目で見える光の中では最も波長が短く強い光です。
寝る前にスマートフォンを見ていると、メラトニンの分泌が減り、睡眠の質が悪くなってしまいます。
明るさをコントロールして睡眠の質を上げる方法
夕食後から睡眠時間にかけて過ごす部屋の明かりは、温かなオレンジ色の電球色がお勧めです。直接証明よりも、間接照明の方がよりおすすめです。柔らかな光は、交感神経の働きを鎮め、休息を誘う副交感神経の働きを促してくれます。
睡眠前は、パソコンやスマートフォンなどの強い光は避けましょう。
就寝時は、30ルクス以上の光は避け、明かりをつけるのであれば月明かりくらいの強さの光に抑えましょう。豆電球の光では、少し明るすぎます。
深夜にトイレに行くことを考え、フットライトなどがあるとよいですね。
足元が照らされているというだけで、暗い部屋でも安心して移動することができます。不安によって強く目覚めるのを避けることができ、再びスムーズに眠りにつくことができます。
部屋は、遮光カーテンなどで完全に遮光せず、明け方にかけて昇る日の光を感じることができたほうが自然に目覚めることができます。
そして、朝目覚めたら、カーテンを開けて朝日をしっかりと浴びましょう。
これで、体内時計のリセットが完成します。
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